夏場の温度管理を真面目に考える 幼虫編♪ |
低温飼育種であるアンタエウスやミヤマクワガタを除いて、
基本、1~2令で菌糸瓶に投入した1本目は、
25℃前後に温度管理して、しっかり菌糸を食べてもらいます。
その後、2本目から温度を下げて行き(19~21℃)、
3令での幼虫期間を長くし、早期羽化を防ぎサイズUPを狙います。
夏場でこの温度を下げるのが、至難の業なのです。
この温度を下げる方法として、
先ず考えられるのは、発泡スチロールと保冷剤を用いた方法です。
できるだけ大きい発砲スチロールを入手して下さい。
スタイロフォームを用いて作成するのも一つの手です。
保冷剤は、釣具屋で売っている強力な物がお勧めです。
凍らせたペットボトルは、直ぐに融けて余り役に立ちません。
冷気は上から下へ伝わりますので、菌糸瓶の上に簀子などを置き、
その上にタオルで包んだ保冷剤を置くと良いと思います。
釣具屋で売っている保冷剤は、
10時間経過しても融けきることはないので、
朝夕2回交換するとして、2個は最低用意して下さい。
発砲スチロール内の場所によっては、
どうしても温度のムラが生じますので、注意されて下さい。
次に考えられるのは、冷やし虫家やワインセラーを使う方法です。
冷やし虫家は使用したことがありませんので割愛します。
ワインセラーは、
ワインセラー内を18℃以下に温度を下げる電化製品です。
つまり、そのまま使用すると温度が下がり過ぎて幼虫は死んでしまいます。
そこで、逆サーモスタットが必要となってくる訳です。
(以下、逆サーモ)
ワインセラーと逆サーモによる温度管理の仕組みについて説明します。
逆サーモの温度を予め20℃に設定して、ワインセラーと接続しておきます。
ワインセラーが作動していないと、外気温の上昇に伴い、
ワインセラー内の温度は上昇して行き、20℃をこえてきます。
20℃をこえると逆サーモが作動して、ワインセラーを作動させ、
ワインセラー内の温度を引き下げます。20℃以下になった時点で、
逆サーモの作動が止まり、ワインセラーの作動も止まります。
これが、ワインセラーを用いた低温飼育の仕組みです。
この逆サーモですが、
ワインセラーのW数によって逆サーモを選択する必要性があります。
ペルチェ方式などのワインセラーの場合は、
表示されているW数を目安に逆サーモを購入すれば良いのですが、
コンプレッサー方式のワインセラーを購入する場合は、
稼働時に、表示されているW数の7~10倍のW数がかかる為、
表示されているW数×10倍を目安に、逆サーモを購入しなければ、
稼働時に一発で逆サーモは壊れてしまいます。
私が使用しているワインセラーはハイアールJQ-F160Aです。
W数は130Wですが、コンプレッサー方式なので、
1000W前後の負荷がかかることとなります。
このW数に対応できる逆サーモはなかなかないのですが、
Newmarinsの業務用デジタルサーモコントローラ NETC-3 100Vがあります。
この逆サーモは、1500Wまで対応できます。また、差込口が2つあり、
一方をワインセラー、一方をヒーターにつなげば恒温室として、
ワインセラーを活用することも可能となります。
しかし、ワインセラーに頼ったブリードには限界を感じています。
我が家のワインセラーは160Lの容量ありますが、
3000ccの菌糸瓶は、良くて7~8個しか入らないのです(泣)
ワインセラーは容量が大きくなればなるほど高額になりますし、
マンションに置くスペースはありません。
オオヒラタクワガタのトップブリーダーの方々は、
一部屋は25℃前後、一部屋は20℃前後、
まるまるエアコン温度管理されています。
我が家ではブリードルームは一部屋で、
人間と共用しているので当然無理ですね。
Aクラスの幼虫のみワインセラーにて管理しようと考えています。
他にもビークワ28号で紹介された冷蔵庫を使用した方法があります。
ワンドアの80~100Lの冷蔵庫を使用した冷蔵庫拡張タイプの恒温室です。
容量が500Lぐらいの物も作成できるみたいなので、
本気で作成してみたいと思っています。
先ずは、実践の男つくしんぼ様に作成して頂きたいと思います。
他には、割り出す時期を考えて低温飼育する方法も考えています。
(エアコンは使用します)
あくまでもオオヒラタクワガタの場合ですが、
例えば、6~8月で産卵セットを組みます。
8月に割り出してから、
3ヶ月(8~11月)高温でしっかり菌糸を食べさせます。
高温と言っても、25℃前後です。
この温度ならば、成虫との同室での管理が可能です。
その後、11~4月ぐらいまでは自然と寒くなるので、
22℃前後でブリードルームにてエアコン管理して、
Aクラスの最後の仕上げは、
ワインセラーにて羽化させるという方法です。
長々と書きました・・・すみません。
本気でサイズを狙うのであれば、
これぐらいは必要になって来ると考えています。
結構大変ですが、
大型個体が羽化してくれば一発逆転ホームランですね~♪
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